HSブログ
Q&A
お問合せの中に、「ダイニーマの係留ロープは作らないのですか?」と頂く事があります。
以前、当ブログの中で触れたことがありますが、再度ご説明させて頂きます。
写真はヨット用シート(ダイニーマ芯)です。
ヨットにお乗りの方で、ダイニーマのシート(ロープ)をお使いであれば、
簡単にイメージが付くと思いますが、ダイニーマは伸びません。
もっとも、繊維の撚り方と打ち方で伸縮性を持たせる事は可能と言えば可能ですが、
まあ、伸びません。
さて、ご質問の意図は、破断強度の高いダイニーマを使えば安心では?
または、強度がある分ロープを細くできるのでは?とお考えかとお察し致します。
確かに、破断強度から見ると強いです。
しかし、伸縮性が無いロープ且つ強度が強いとなると、リスクがあるのも事実。
実際に、台風や強風時にロープが強すぎたが為に、クリート(船側や桟橋側)が飛ぶ、
ロープホールが破損した等、幾度と目にしています。
数年前、本船にダイニーマが採用された時期がありました。
しかし、最近はナイロンやエステルに戻ってきていると耳にします。
理由は、確かに強く細くできるが、係留時にロープが張ると「ゴンっ」と衝撃が強く、
歩いている時に「ゴンっ」となるとヨロけてしまい危ないと聞きました。
確かに衝撃吸収はダイニーマでは期待できません。
文章力と表現力が無く申し訳ございませんが、感じ取って頂ければ幸いです。
弊社としましては、上記理由プラス諸々の観点からダイニーマの係留ロープは製造しませんし、取り扱う予定もございません。
ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
- 2020.09.07
- 17:41
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