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豆知識 【コンパス液について】




コンパスの液が漏れ、エアーが入っている。
コンパスの液が完全に抜けてしまい、機能していない。
こんなコンパスを見かける事があります。
近年、GPSなど計器類の進化するスピードが速く、
コンパスが必要とされていないような気がします。
手元にはスマホやタブレットがあるので従来の磁気コンパスを見なくても不自由がないのでしょう。
しかし、海の上で電気機器が使えなくなる事を想定しなければなりません。
何も使えなくなった時、どの方向に向かうのか?
を判断できるのは磁気コンパスです。
従いまして、正確に方向を示してくれるコンパスを船に備えなければなりません。

さて、表記の「コンパス液について」
コンパスのお問い合せで多い「液漏れ」について書きたいと思います。

コンパスを製造するメーカーはいくつもありますが、
やはり老舗メーカーの物を使って下さい。
お世辞にも「良い」と言えないメーカーも幾つかございます。
ここで書く内容は、老舗メーカーの物で、製品クオリティーの高い物を前提に書きます。

では!

コンパスの液漏れ原因の一番は寿命(経年劣化)です。
過去のデータから、おおよそ10年前後だと申し上げております。
この寿命は、使用される条件下で変わります。
紫外線・温度差・カバーの有無と様々ですが、おおよそ10年前後だと思います。
気温差で、内部液は膨張します。これをゴム製のチャンバーが吸収するのですが、
ゴム製品は御存知の通り劣化します。
また、本体は各部接着剤が使われていますので、こちらも劣化します。
劣化した部分にピンホールやクラックが入り、そこから微量の液が漏れてしまい、
エアーが入る症状や完全に抜けてしまうという事になるのです。

一度液漏れしたコンパスは、修理できません。
上のように劣化が原因であれば液を補充しても同じ事になります。

さて、液ですが、一般的に油(オイル)を使用していますが、
このオイル、特殊な液でして、企業秘密なのです。
従って、メーカーはオイルのみの供給は不可です。
(もしかすると私が知らないだけで、供給するメーカーがあるかも知れません。)

過去、色々と試しました。
A社コンパスにB社コンパス液を入れると、白く濁り内部が見えなくなりました。
C社コンパスにA社コンパス液を入れると、内部で液が分離してカードが傾き、
キチンと動いてくれませんでした。

※上記画像がカードです(画像はイメージです)
コンパス内部、方向や角度を表す部分

その他、色々と相性の良いのは?と思い試しましたが、結論は使い物になりません。
このように、10年選手のコンパスにエアーや漏れを確認された場合、新品交換して下さい。
また、エアー症状ではなく、完全に液が抜けてしまっているコンパスに適当な液を入れるとどうなるか?
ほとんどの場合、カードの動きが悪くなり正確な方向を指してくれません。
ヒールやロールに対応できず常にカードが動いている。
カードが傾いたまま。
カードの色が剥がれるなど、普通に使えるとは言えない症状になります。

マニアな方は、ご自分で各液剤を調合し、使う方もいらっしゃるようです。
ダメで元々!精神で、試されるのは良いと思いますし、万が一良い結果を得られれば、
大変喜ばしい事です。
しかし、結果は・・・(苦笑)
コンパスに関する、ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合せ下さい。

以上、宜しくお願い申し上げます。




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