HSブログ

ロープについて

気が向いたので書いてみます(笑)

今回は、舫で使われるWブレードロープ限定です。

船で使うロープは様々ですね。
三つ打・八つ打(クロス)・12打・Wブレードなどが代表的です。
素材は、ナイロン・クレモナ・ダイニーマ・麻などは耳にする事も多いかと。
上以外、聞いた事もないような素材も多くあります。
また、ヨットで使われる新素材は日々進化していますし繊維の撚りや組み方も
日々試行錯誤され驚く程の強度が確保されています。

さて、舫に使うWブレードロープ。
(ロープの打ち数や打ち方の種類は凄く多いので、ここでは割愛します。)

まずは、強度表記。
主に2種類あります。
【規格強度(計算強度)と実質強度】
規格強度(計算強度)は字の通り、繊維・撚り・組みを元に計算から出る数値。
実質強度は、機械でロープが破断するまでを測った数値。
上記のどちらかで表記されています。
強度のバラつきを考慮し規格強度の〇〇%UPで製造するメーカーが多いようです。
※更に突っ込んで強度を測る方法が、ロープを水に浸け、乾かすを数度繰り返し、
ヤスリで擦りながら実質強度を測る方法もあります。(参考までに)

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Wブレードロープ最大の特徴


W(ダブル)
写真の通り、中芯と外皮とでW。
イメージ的には、中芯の〇打ロープを外皮でカバー。
外皮自体も強度を持つ。
これだけで、引っ張り強度が高いと感じて頂けると思います。

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Wブレードロープが持つ強度を生かすには、ロープが伸びた時に中芯と外皮が
同じテンションになってはじめて本来の強度が得られます。
仮に中芯が伸びて、外皮にテンションが掛からない場合、中芯だけの強度で船を舫う事になります。
従って、中芯と外皮のテンションバランスが重要となります。

テンションバランスの調整方法
力技になりますが、写真のようにロープを強く握り、しごいて下さい。
エンドからエンドまで同じ力でしごき、手を離した時にロープの持つ伸縮度合で
勝手に縮みますので、縮みきる手前でロープのエンドを処理します。

しごく前

アフター

中芯が見えなくなっています。
つまり、中芯に対し外皮の方が、伸びが多いということです。
しごく事で、余分な外皮が露わになります。
余分な部分をカットし、エンド加工すればGoodです。
少々疲れる作業ですが、この作業を終えてはじめてロープ本来の持つ強度が保たれます。

海外製ロープで見かけるWブレードロープの中に、見た目はWブレードですが伸縮も無く、円径ではなく平たく潰れた形状のもの、また逆に伸縮があり過ぎるものを見かけますがハッキリ言わせて頂きます。
弱いです。
※ロープは、程よい伸縮がなければ、船体や桟橋に悪影響です。
無理な負荷がクリート一点に集中し、クリートが飛ぶなどの事例が多くあります。

参考までにですが、写真は海外メーカーのものです。
伸縮が有り過ぎる例です。

上写真は、手を触れずそのままの状態。
下はテンションを掛けた状態。

写真では分り辛いですが、上写真内ロープ長35cm。
下は45cm。
35cmのロープを軽く引っ張っただけで10cm伸びると言う事は、
数mから数十mあるロープがどれだけ伸びるか。。。
これでは、狭い桟橋や杭がある場所ではキチンと係留しても、隣の船や杭に当たる可能性が高く、危険です。
Wブレードロープを選ぶ際、極端に伸びが無いロープ、伸びが有り過ぎるロープは避けて下さい。

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アイスプライス

Wブレードロープを使う方の多くは、アイスプライス(アイ加工)を好みます。

輪(アイ)です。
クリートに掛けるだけで手間要らず。
個人的にですが、アイにする理由は「カッコイイ」です(笑)。

アイスプライスについても少々。
基本的に、キチンとしたロープをキチンと加工したロープは抜けません。
抜けるロープは、スルっと抜けてしまいます。
(無理やり抜こうとすれば抜けるものもありますが、これは意味が異なります。)

※イメージ写真です!(写真のロープは抜けるものではございません)
モザイク部分は、加工者の企業秘密です。

興味のある方は、抜いてみて下さい!
もしかすると、、、
くれぐれも、ご自分のロープでお願いします(笑)

また、加工部分を縫ってあるロープを多く見かけます。

※イメージ写真です!

理由は、カッコイイ・抜け防止のどちらかかと。
心配性の作業者が念には念をとの意味で縫うのはOKです。
しかし、抜ける心配のあるロープは縫えばOKではありません。
そもそも抜けるロープは無です。
抜けると言う事は、Wブレードロープとして完成されていないと判断して下さい。
上で書きました、中芯と外皮バランスが計算されていないのは勿論、
実質強度は想像しただけで恐ろしくなります。

まだまだ、注意点はあるのですが、私の文章力で書き進めるとネガティブな印象で
受け取られてしまう危険があるので、今回はこの位にしておきます。

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ロープの話をしていると、主に内容が2つに別れます。
一つは、切れなければなんでも良い。
二つ目は、船には重要なもの。
伸びや強度の無いものは、船にとって最悪。
私は、二つ目に同意です。
ロープに気を使う事が、船に気を使う事だと思います。
確実で信頼できるロープ。
是非、選択して頂きたいと思います。

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Wブレードロープのススメ
Wブレードロープを使う理由は、柔らかく強度がある。
そして、船がスタイリッシュに見える!
舫ロープ・フェンダー・フェンダーソックス・フェンダーロープをコーディネートすると
船の見え方が変わりますので、是非うまく取り入れて頂き、個性を演出して下さい。






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